季節性アノマリーを過去データで検証してみたら、かなり使えそうだった。
オプション戦略にアノマリーを組み込むための検証作業を続けている。
まずは、日経平均先物の過去データをネット上から入手して、有名なアノマリーである「マーケットの季節性」について検証した。
検証の結果、下記の季節性アノマリーはそれなりに信頼のおけるものであるとわかった。
・4月の新年度相場(4月の株高)
・セルインメイ(株は5月に売って、9月に買え)
・夏枯れ相場(夏にボラティリティ低下)
・魔の8月(8月の株安)
・ハローウィン効果(10月末からの株高)
・クリスマスラリー(12月の株高)
もちろんこれらには傾向があるというだけで、必ずそうなるとは限らない。
またリーマンショックや欧州債務危機、チャイナショック、ブレグジット、トランプショックなど外部要因にによって全くアノマリーとは反対に相場が動くことがあるので、季節性アノマリーだけを頼りにトレードするのは少し危険。
使い方としては、いまあるトレード戦略に、季節性アノマリーで重みをつけて、パフォーマンスを向上させる使い方が良い。
現在、季節性アノマリーの重みをカーブフィッティングしないように単純化して、運用中のオプション戦略「アルデバラン」に組み込み中だ。
それから検証後に以前紹介した下記のアノマリー投資の書籍にも目を通した。
アノマリー投資 ――市場のサイクルは永遠なり (ウィザードブックシリーズ)
- 作者: ジェフリー・A・ハーシュ
- 出版社/メーカー: パンローリング
- 発売日: 2013/03/16
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
よくアノマリーは「法則性があるが、なぜそうなるか説明できない現象」などと説明されているが、この本には有名どころのアノマリーに関して大変説得力のある説明がされている。
また、今回の管理人のアノマリーの検証結果と、書籍内のアノマリーの検証結果は概ね一致しており、事前に同じような結論に達することもできていたので、答え合わせのように読むことができた。
それと管理人もかなり気にかけている大統領選挙に関するアノマリーも本の中で長期間のデータで検証されており、大変興味深い内容であった。
大統領選挙に関しては自分で検証したことがないので今週中に検証して確認できればと思う。いずれ大統領選挙効果のアノマリーもオプション戦略「アルデバラン」に組み込みたい。
今年2番目くらいに良い内容の本だった。さすがパン・ローリング出版。
ちなみにアノマリー投資は、投資の神様ウォーレン・バフェットも使っているようで、バフェットは価値が過小に見られている銘柄を超長期保有するバリュー投資をベースとしながら、アノマリーを考慮した投資戦略を使っているとのこと。バリューアノマリーというらしい。